ECの自動出荷とは?仕組み・システム・導入メリットをわかりやすく解説
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ECの自動出荷とは?仕組み・システム・導入メリットをわかりやすく解説

ECの自動出荷とは、ECカートやECモールの受注情報をもとに、受注処理や倉庫への出荷指示などを自動化する仕組みです。ECの出荷業務では、ECカートやECモール、受注管理システム、倉庫管理システムなど、複数のシステムで情報を扱う必要があります。

こうした情報の確認や入力を手作業で行う場合、注文件数の増加に伴って作業量が増えるほか、データ入力や転記作業にも時間を要します。自動出荷では、各工程で扱う情報をシステム間で連携し、一定の条件を満たす注文を自動的に処理することで、出荷業務の効率化やヒューマンエラーの削減につなげます。

本記事では、ECにおける自動出荷の具体的な仕組みや、関連するシステムについて詳しく解説します。

ECにおける自動出荷の仕組み

ECの自動出荷は、複数のシステム間で受注や出荷に関するデータを連携し、受注処理から出荷情報の反映までを自動化します。

自動出荷におけるシステム連携のイメージ

① ECカート・ECモール

↓ 受注データ

② OMS (受注管理システム)

↓ 出荷指示

③ WMS (倉庫管理システム)

↓ 出荷実績・配送情報

④ OMS (受注管理システム)

↓ 出荷情報

⑤ ECカート・ECモール

ECカート・ECモールで発生した受注データはOMSへ取り込まれ、受注処理や在庫引当を経て、WMSへ出荷指示が送られます。WMSでは、出荷指示をもとにピッキングや検品、梱包などの倉庫作業を管理します。出荷後は、出荷実績や配送情報がWMSからOMSへ送られ、ECカートやECモールの注文情報へ反映されます。

このように、受注から出荷後までのデータをシステム間で連携することで、各工程の定型的な処理を自動化します。なお、上記は各システムを個別に連携する、代表的な構成の一例です。

現在では、OMSとWMSが一体となったシステムや、ERPがOMSやWMSの役割を担う場合もあり、システム構成は事業者によって異なります。

自動出荷と物流代行の違い

「自動出荷」は出荷処理を自動化する仕組みであり、「物流代行(3PL)」は物流業務を外部の事業者が担うサービスという違いがあります。自動出荷の仕組みを活用して、3PL事業者の倉庫へ受注情報を連携し、物流業務を委託することも可能です。

※3PLについて、詳しくは「物流アウトソーシングとは?3PLの活用とERP連携について解説」の記事をご覧ください。

ECの自動出荷を支えるシステム

ECカート・ECモール

商品の掲載から注文、決済まで、ECサイトでの販売に必要な機能を提供するシステム・ツールです。自動出荷では、注文時に取得した商品や数量、配送先、決済状況、配送方法などの受注情報をOMSなどへ送り、受注処理や在庫引当、倉庫への出荷指示といった後続の処理に活用します。

OMS:受注管理システム

OMS(Order Management System)は、ECカートやECモールから取得した受注情報を一元的に管理するシステムです。各販売チャネルから注文内容や決済状況、注文ステータスなどの受注情報を集約し、在庫引当などの処理を行います。処理した受注情報は、出荷指示としてWMSへ連携します。

WMS:倉庫管理システム

WMS(Warehouse Management System)は、倉庫内の業務や在庫を管理するシステムです。OMSなどから受け取った出荷指示をもとに、対象商品や数量、ロケーションなどを示したピッキングリストを作成します。また、検品や梱包など、出荷に関わる一連の作業状況をシステム上で管理します。

ERP:基幹業務システム

ERP(Enterprise Resource Planning)は、販売、在庫、仕入、会計など、企業の基幹業務に関する情報を統合的に管理するシステムです。受注や出荷に関するデータを販売管理や在庫管理、財務会計などに反映し、各業務の情報を一元的に管理します。また、ECカート・ECモールからの受注情報をERPで処理し、WMSなどへ出荷指示を送ることも可能です。

受注から出荷までの流れ

OMSとWMSを利用する構成を例に、受注から出荷までの流れを解説します。

①受注情報の取り込み

ECカートやECモールに注文が入ると、商品や数量、配送先、支払方法、配送方法などの受注情報が登録されます。受注情報は各販売チャネルからOMSへ取り込まれ、その後の受注処理に引き継がれます。

②受注処理・在庫引当

OMSに取り込まれた受注情報をもとに、注文内容や各種ステータスを確認して、出荷対象となる注文を処理します。また、注文された商品に必要な在庫を割り当てる「在庫引当」を行い、出荷する商品と数量を確定します。

③倉庫への出荷指示

出荷対象となる注文が確定したら、商品、数量、配送先、配送方法など、出荷作業に必要な情報がWMSへ送られます。WMSでは、これらの情報をもとに対象商品や数量、ロケーションを特定して倉庫作業に反映します。

④倉庫でのピッキング・検品・梱包

倉庫では、出荷指示に基づいて対象商品をピッキングし、ハンディターミナルなどを使って商品情報を照合します。商品や数量に誤りがないことを確認した上で梱包し、送り状の発行・貼付などを行い、配送事業者へ引き渡します。

⑤出荷実績・送り状番号の連携

商品の出荷が完了すると、商品名や出庫数、出荷日時などの実績がWMSに記録されます。これらの実績と、配送事業者から発行される送り状番号がOMSへ送られ、受注情報に反映されます。

⑥出荷情報の反映・購入者への発送通知

OMSで管理する出荷情報は、ECカートやECモールにも反映され、注文ステータスが更新されます。また、送り状番号などを記載した発送完了メールを購入者へ送信し、商品の発送を通知します。

自動出荷を導入するメリット

メリット① 受注から出荷までの業務効率化

受注から出荷までの各工程で確認や入力、システム間のデータ転記などが発生している場合、注文件数が増えるほど作業量も増え、担当者の負担が大きくなります。自動出荷では、受注情報や出荷情報をシステム間で連携し、受注から出荷までの処理を自動化します。これにより、手作業を減らし出荷業務にかかる工数を削減できます。

メリット② ヒューマンエラー・誤出荷の削減

手作業による入力や転記が多いほど、情報の入力間違いや更新漏れなどが発生しやすくなります。こうしたミスは、誤出荷や出荷遅延につながる要因となります。自動出荷によって手作業を減らすことで、こうしたヒューマンエラーを抑えられるほか、検品時にハンディターミナルを活用することで出荷精度をさらに向上できます。

メリット③ 出荷業務の省人化と属人化の解消

受注処理や出荷指示を手作業に依存している場合、注文件数の増加に伴って業務負担も大きくなり、人員への依存度が高まります。また、業務手順や判断が特定の担当者に依存すると、不在時や退職によって業務が滞る可能性があります。定型的な処理を自動化することで、出荷業務の省人化を図れるだけでなく、業務フローの標準化によって属人化の解消にもつながります。

メリット④ 注文から発送までのリードタイム短縮

手作業による運用では、受注内容の確認や入力などに時間を要します。特に注文が集中する時期には、受注処理の遅れが発送の遅れにつながる可能性があります。自動出荷では、注文を受けてから倉庫へ出荷指示を出すまでの処理を自動化することで、受注処理にかかる時間を短縮できます。その結果、倉庫での出荷作業を早く開始でき、注文から発送までのリードタイム短縮につながります。

メリット⑤ EC事業の拡大に対応できる出荷体制の構築

EC事業が成長すると、注文件数や商品数、販売チャネルの増加に伴い、受注・出荷業務の負担も大きくなります。手作業に依存した運用では、事業規模が拡大するほど対応に必要な人員や工数も増える可能性があります。受注から出荷までの業務を自動化することで、取扱量や販売チャネルが増えた場合にも柔軟に対応でき、EC事業の拡大に合わせて出荷体制を拡張しやすくなります。

ECの自動出荷が向いている事業者

出荷件数が増えて手作業では対応しきれない

受注確認や在庫引当、出荷指示などを手作業で行っている場合、注文件数の増加に伴い作業量が増えるだけでなく、処理の遅れや担当者の負担増加につながる可能性があります。自動出荷によって定型的な処理を自動化できれば、出荷件数が増加した場合でも、受注から出荷までの業務を効率的に処理することが可能です。

複数のECモール・ECサイトを運営している

複数のECモールやECサイトを運営している場合、販売チャネルが増えるほど、チャネルごとの受注確認や処理にかかる手間も増加し、処理漏れや情報の不整合が生じる可能性があります。

各ECモール・ECサイトの受注情報をOMSなどへ連携して一元管理することで、チャネルごとに受注を処理する手間を減らし、受注から出荷までの処理を効率化できます。

システム間のデータ連携に手作業が発生している

ECカートやECモール、OMS、WMSなどを利用していても、システム間でデータが自動連携されていなければ、転記作業やデータ反映のタイムラグが発生します。また、処理件数が増えるほど担当者の負担が大きくなるほか、入力間違いや転記漏れなどの原因にもなります。

システム間でデータを自動的に受け渡す仕組みを整えることで、手作業による転記を減らし、正確かつスムーズに情報を共有できるようになります。

まとめ―ECの自動出荷で出荷業務を効率化しよう

EC事業の成長に伴い、注文件数や販売チャネルが増加すると、受注処理や在庫管理、出荷指示などにかかる業務負担も大きくなります。手作業に依存した運用を続ける場合、出荷業務が事業拡大のボトルネックになる可能性があります。自動出荷を実現するためには、現在の業務フローを整理して、どの工程に手作業や非効率が発生しているのかを把握することが重要です。

その上で、既存のECカートやECモール、OMS、WMS、ERPなど各システムとの連携も踏まえ、自社に適した仕組みを検討する必要があります。自社の課題に合わせて自動化する範囲を見極めることで、出荷業務の効率化と、事業規模の拡大にも対応できる安定した出荷体制を構築できます。

ECの出荷業務を一元管理!クラウドERP『キャムマックス』

ECの出荷業務を一元管理!クラウドERP『キャムマックス』

EC事業では、受注・在庫・出荷など、販売から物流までの情報を正確に管理する必要があります。事業規模が拡大するほど、こうした情報を個別に管理するのではなく、一元的に把握できる仕組みが求められます。

クラウドERP「キャムマックス」は、販売管理、購買管理、在庫・倉庫管理、生産管理、財務会計などの基幹業務を一元管理できるERPシステムです。

各種ECカートやECモールと連携して受注情報を取り込み、WMSなどの外部システムと出荷に必要なデータを連携することで、受注から出荷までの業務を効率化できます。また、自社倉庫だけでなく、3PL事業者へ物流業務を委託している場合も、物流データを連携することで、自社側で在庫や入出荷の状況を把握できます。

主な機能と特徴

機能

特徴

販売管理

ECモールや自社ECカートなどから受注データを取り込み、複数チャネルの注文情報を一元管理

在庫・倉庫管理

自社倉庫や外部委託倉庫の在庫情報を管理し、販売・入出荷に伴う在庫数の変動を反映

財務会計

販売・購買などのデータと連携し、売上や仕入などの会計情報を管理

外部システム連携

ECカート、ECモール、WMSなどと連携し、受注・在庫・出荷に関するデータを連携

事業の成長に伴い物流体制を刷新する際は、倉庫や3PLとの連携も含めた基幹業務システムの整備が不可欠です。EC物流を含む基幹業務の見直しをお考えの企業さまは、ぜひ「キャムマックス」の導入をご検討ください。

この記事を書いた人

下川 貴一朗

株式会社キャム 代表取締役CEO

下川 貴一朗

証券会社、外資・内資系コンサルティングファーム、プライベート・エクイティ・ファンドを経て、2020年10月より取締役CFOとして株式会社キャムに参画。
その後、2021年9月より取締役COOに就任し、2026年6月より現職。

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