クラウドERPとは何か? ERPの略称・歴史・メリット・おもな機能を紹介
ERPとは、一体何でしょうか?
最近、企業の効率化やソリューションの実現のために「ERP(イーアールピー)」という言葉がよく使われます。
クラウドERPを導入したことで、業務効率が一気に上がったという話が聞かれます。
では、ERPとは、どのようなものでしょうか。
今回はERPの概要説明や歴史・機能、また最新のクラウドERPや企業規模別におすすめERPについてわかりやすくご紹介します。
目次
ERPとは
ERPとは、「Enterprise Resources Planning」の略称で、 直訳すると「企業資源計画」といいます。
「企業の持つ4大資源ヒト・モノ・カネ・情報などの経営資源を有効活用しよう」という考え方がありますが、この考え方をシステムで体現しようというのが「統合基幹システム」や「基幹システム」で、単にこれらを指して「ERP」とよばれることもあります。本コラムにおけるERPは、これらのシステムを指すものとします。
ERPとは、企業における財務会計業務、人事業務、生産業務、販売業務、購買業務などさまざまな基幹となる業務を統合し、情報を一元管理し、業務の効率化を図るシステムのことです。
ERPにおける経営資源の有効活用とは?
経営資源とは、企業などの組織の運営や成長を支える要素であるヒト(人材)・モノ(製品や設備)・カネ(資金)・情報(知的財産)などのことを指します。
どんな企業にとってもこれらは有限であり、効率よく活用する必要があります。ただ、社内のさまざまな部門がそれぞれ、経営資源を活用しながら業務を行っているため、企業全体として経営資源の最適化を行うことは難しいものです。
そこで、ERPを活用することで、経営資源を可視化し、リアルタイムで一元管理することが重要なのです。
基幹システム(ERP)と業務システムの違い
基幹システムと業務システムには明確な違いがあります。
基幹システムとは、複数の業務を1つにまとめて管理するシステムのことです。
一方、業務システムとは、単独業務のみを個別に管理するシステムのことです。
ERPの歴史
世界最初のERPは、1973年にドイツに本社を持つSAP社がリリースした「R/1」です。
SAP(Systemanalyse und Programmentwicklung)社とは、1972年創業のヨーロッパ最大級のソフトウェアベンダー(販売会社)です。
「R/1」とは「SAP R/1システム RF」の略称のことで「R」は「Real-time data processing」の頭文字からとられています。
※「R/1」は、世界初となる統合型業務基幹システムとして1973年にリリースされた、メインフレーム(大型コンピュータ)で動作する 「会計システムソフト」です。
「R/1」や「ERP」が誕生した背景とは?
「R/1」が誕生する以前は、企業のメインフレームによる基幹業務処理が広がっていた時代でした。
ところが、ここで一つ問題が起こります。それは、当時のメインフレーム同士は設計が全く異なるため、互換性がなく、 接続にはプログラムの構築などの大きな手間と時間がかかることでした。
そうなるとコストがかかり、企業の大きな負担になっていました。 ここで登場したのが「ERP」という新しいコンセプトを元に開発された「R/1」システムです。
日本では2000年代から主流に
日本でERPが企業に導入されるようになったのは、1990年代後半から2000年代初頭にかけてです。
きっかけは、企業がバブル崩壊の影響を受けたことで人件費などの経費削減の必要があったことです。
ERPを導入することでコストを下げ、生産性を向上し、業績の改善を目指しました。 当初は、欧米とビジネス環境が異なる日本では、投資対効果が合わずなかなか上手くいきませんでした。
その後、徐々に効果が見られるようになります。
このように日本では2000年代からERPが普及しはじめました。 また、2010年代からは、国産ERPや、クラウドERPの提供が始まったことで、日本のERPは一大市場へと成長しました。
クラウドERPの台頭
2010年後半頃から、ERPをクラウド上でサービスとして提供する「クラウドERP」が広がり、ERPの普及を後押ししました。
クラウドERPとは、クラウド上に構築されたERPシステムを指し、ERPシステムの機能をクラウド環境で使用することができます。
クラウドERPの特徴は、社内サーバーへの設置が必要なく、導入までの時間・費用が抑えられる点です。
また、クラウドサービスの特性上、アップデートの自動対応やストレージやメモリといったリソースの追加など、企業の必要に応じたシステム活用が可能です。
コロナ禍によって、リモートワークやテレワークが増えたこともあり、近年では場所を選ばずに利用できるクラウドERPを導入する企業が多くなっています。
ERPの種類
ERPには、利用形態で大きく分けると、「オンプレミス型」と「クラウド型」があります。
オンプレミス型ERP
オンプレミス型ERPとは、自社で用意したサーバー上にシステムを構築したり、パッケージ型のソフトウェアをインストールしたりして運用するタイプのERPです。
自社環境で利用するため、カスタマイズや情報セキュリティ対策がしやすい点がメリットですが、初期費用が高額だったり運用を自社で行う手間がかかったりする点がデメリットです。
クラウド型ERP
クラウド型ERPとは、「クラウドERPの台頭」でもお伝えしたように、クラウド上に構築されたERPシステムを、サービスとして利用するタイプのERPです。
クラウド型ERPは、利用するクラウドの形態によって「パブリッククラウドERP」「プライベートクラウドERP」「ハイブリッドクラウドERP」の3種類に分けられます。
パブリッククラウドERP
パブリックタイプのクラウドERPは、サーバーやストレージ、ネットワーク回線などを不特定多数のユーザーで共有して利用する形態のERPのことです。
一般的にSaaSと呼ばれるタイプで、月額利用料を支払うことで、ERPシステムを使用できます。
パブリックタイプのクラウドERPは、SaaSの特性上、各企業の形式に合わせるカスタマイズ性は低く、柔軟性が低いことがあります。
しかし、一方でシステムの運用やバックアップ、アップデートへのタイプなど、運用保守に関する業務は必要ないので、利用までのハードルが低いのも特徴の1つです。
プライベートクラウドERP
プライベートタイプのクラウドERPは、パブリックタイプのクラウドERPとは逆に、ハードウェアやソフトウェアを自社のみで占有して利用する形式のことです。
プライベートタイプのクラウドERPはパブリックタイプに比べ、カスタマイズ性に長けているメリットがあります。
しかし、一方で自社環境に設置するためのインストール作業や運用・保守、またセキュリティ対策などを自社で行う必要があります。
ハイブリッドクラウドERP
ハイブリッドタイプのクラウドERPは、パブリックタイプとプライベートタイプもしくは、クラウド環境とオンプレミス環境を組み合わせた形態のクラウドERPのことを指します。
クラウド環境とオンプレミス環境の両方を活用するため、自社業務に合わせてカスタマイズする必要がある部分のみオンプレミスERPを利用し、カスタマイズが不要な部分はコストが安いパブリックタイプのクラウドERPを活用することも可能です。
しかし、ハイブリッドタイプのERPを活用すると2つの環境下で管理することになり、業務フローが複雑になるデメリットがあります。
クラウドERPとオンプレミスERPの違い
では、具体的にクラウドERPとオンプレミスERPにはどのような違いがあるのでしょうか。
ここでは、特性をそれぞれのタイプで比較しながら解説します。
・カスタマイズ性
・拡張性
・運用・保守
・コスト
カスタマイズ性
カスタマイズ性においては、オンプレミスのERPの方が優れています。オンプレミスERPは自社環境を利用するため、自社の業務に合わせてカスタマイズすることが可能です。
一方で、クラウドERPはプライベートタイプであればカスタマイズは可能ですが、パブリックタイプだと柔軟にカスタマイズすることは難しいです。
しかし本来であれば、ERPにはカスタマイズが必要な業務を一般化させ、開発コストの低減やアップデートの対応をシンプルにするという目的もあるため、現在の業務の見直しも行うことも視野に入れるべきです。
拡張性
拡張性の点においては、クラウドのERPの方が優れています。オンプレミスERPの場合、サーバーやストレージなどハードウェアを自社で準備し、自社環境に設置する必要があります。
そのため、CPUやメモリなど拡張したい場合には、必要に応じてハードウェアのアップグレードが必要になります。
一方で、クラウドERPは、パブリック・プライベートの両タイプでERPシステムのプランを変更するのみでハードウェアの増加が可能です。
また、クラウドERPは必要な機能に絞った利用も可能で、費用を抑えることができます。
運用・保守
運用・保守の面では、クラウドERPが優れています。オンプレミスERPの場合、システムの運用・保守作業を自社で行う必要があり、運用・保守にかかる費用やリソースの確保が必要です。
ERPシステムのアップデートやバージョンアップ、障害対応などに工数がかかるため、非常に大きなデメリットといえます。
クラウドERPの場合、運用・保守など煩雑な作業を自社で行う必要はないので、負担という面においては、オンプレミスERPより優れています。
コスト
費用面では、クラウドERPの方がメリットが大きいです。パブリッククラウドERPの場合、導入時にかかる費用は初期費用+月額利用料、運用にかかる費用は月額利用料のみとなっており、必要な機能の追加やアカウントの追加など別途必要に応じてコストがかかる課金形態になっています。プライベートクラウドの場合は、初期費用がかかりますが、
導入後の運用・メンテナンスに対応するコストを抑えられます。
一方で、オンプレミスERPの場合はライセンス使用料とハードウェア、またシステム導入費用がかかり、クラウドに比べ高額になります。しかし、毎月決まった費用を支払う必要はありません。
ERPの主な機能
多くのERPに搭載されている6つの主な機能をご紹介いたします。
生産管理機能
生産計画を策定したり、仕入管理、製造スタッフの配置などを支援する機能です。
製造業には欠かせない機能で、生産方式が受注生産なのか、それとも見込生産なのかで、必要な機能も異なります。
自社の生産方式に合った生産管理機能が搭載されたERPを導入する必要があります。
販売管理機能
見積から受注、出荷、請求、入金までを管理するための機能です。売上管理も行います。売上の予実管理も行えます。
販売戦略は企業ごとに異なるため、自社に合った販売管理機能かどうかをチェックして導入しましょう。
購買管理機能
発注から仕入れ、支払い、債務管理までを管理するための機能です。
発注ミスの削減や入荷業務の効率化に加え、受注情報を利用した発注点管理や、在庫情報を使った所要量計算など、部門をまたいで情報を活用できる点もERPのメリットです。
在庫管理機能
在庫照会、在庫移動、在庫調整、入出荷、棚卸など、有形商材を扱う企業にとって重要な在庫管理を効率的に行うための機能です。
社内の多くの部門が把握しておきたい在庫情報は、正確かつリアルタイムに反映されていることが重要です。
財務会計機能
ERPには、経理や会計の機能も搭載されています。なかでも、社内外のステークホルダーに開示すべき財務諸表を作成するための財務会計を効率化してくれる機能は重要です。
法改正にも無償でアップデート対応されるERPもありますし、外部の会計システムと連携できるものも多いです。
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債権・債務管理機能
支払い期日が過ぎても入金してくれない取引先に対しては、督促を行って売掛金を回収しなければなりません。適切な債務管理が行えていなければ、最悪の場合、黒字倒産してしまうリスクもあります。
未払いを防ぐためには債務管理業務が重要で、これを効率化してくれるのが債権・債務管理機能です。仕入と支払の自動仕訳で債務科目毎に仕訳が作成されたり、債務科目毎の抽出や集計が行えたりします。
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ERPを導入するメリット
ERPは、各業務システムと連携することができます。
業務システムには、在庫管理、販売管理、財務会計管理、生産管理、購買管理、人事管理などがあります。
これらが個別に運用されると、データが複数のシステムにまたがるため、各業務システムに存在する同項目のデータの中で、どれが正しくて最新のものなのかを特定するのに時間がかるため、経営判断に必要となるデータをリアルタイムに把握することができません。
ERPを導入することで、各業務システムと連携ができ、自動でデータ連携が行えるため、データの統合にかかる手間と時間を大幅に低減できます。
各業務システムのデータを一元管理できる
社内には、さまざまな業務システムがあります。
一般的には、在庫管理・販売管理・財務会計・生産管理・購買管理・人事管理などです。
個別に運用した場合、顧客情報や従業員情報、製品情報など、複数の業務システムで共通して使用しているデータがあっても、個々に管理されているため、変更や削除を個別に行わなければなりません。これは、会社全体で見た場合に非効率的です。
業務システムによっては、担当部門がデータ更新を忘れたり遅れたりすることもあるかもしれません。
また、経営判断に必要なデータを、その都度、各業務システムからダウウンロードしたりエクスポートしたりする必要があります。
各業務システムのデータを一元管理することで、このような無駄な労力を回避することができます。
データの可視化ができる
通常、データは各業務システムに個別に保存されています。そのままだと、データを活用し、経営に活かすことができません。
しかし、ほとんどのEPRにはデータを基にした経営分析機能が搭載されています。
経営分析機能をオンにすることで、データが最適な形(グラフ・表)に可視化されます。 そのため、経営の判断をスピーディーにすることが可能です。
管理のコスト削減ができる
業務システムが増加するほど、利用料金や管理・運営コストなど、コストが高くなります。また、セキュリティの面でも複雑になります。
ERPに一本化することで、大幅なコストダウンが可能です。
クラウドERPを導入するメリット
ERPを導入するメリットについては上記で説明しましたが、ここからはクラウドERP特有のメリットについてご説明します。
初期のコストパフォーマンスの良さ
クラウドERPはオンプレミスERPと比べ、導入にかかる初期費用を抑えることができます。
クラウドERPは自社でサーバーなどインフラを用意する必要はなく、導入初期費用と月額利用料のみで利用が可能なので、オンプレミスERPよりも安価で導入できます。
また、クラウドERPはパッケージになっているため、導入までの期間も短く、すぐに利用することも大きなメリットの1つです。
柔軟な働き方をサポート
クラウドERPは、クラウド環境にて提供されており、インターネット環境があれば社外からのアクセスも可能です。
そのため、リモートワークやテレワークなどwithコロナ時代に合った柔軟な新しい働き方をサポートします。
安全性の高さ
以前のERPでは、新しいバージョンへのアップデートを怠ることで、セキュリティの脆弱性が問題になっていました。
しかし、パブリックタイプのクラウドERPの場合、ベンダーが自動でアップデートを行うため、常にセキュリティが高い状態を保てます。
クラウドERPを導入するデメリット
ここからはクラウドERPのデメリットについてご紹介します。
デメリットを知らないまま導入してしまうと、導入した後に社内業務がクラウドERPと合わず、解約することになる可能性もあります。
クラウドERPのデメリットを正しく理解し、運用できる業務体制に調整することで、クラウドERPシステムをうまく活用することができます。
カスタマイズが難しい
パブリックタイプのクラウドERPは通常カスタマイズができず、業務をシステム側に合わせる必要が出てきます。
そのため、導入までに現在、利用している業務がシステムと連携できるのかを調べる必要があります。
もし連携できない場合は、プライベートタイプのクラウドERPやオンプレミスERPの導入を検討するか、社内の業務をパブリックタイプのクラウドERPに合わせる必要があります。
障害発生時の対応が遅れる
クラウドERPに障害が発生する可能性は0%とは言えず、もし仮にクラウドERPシステムに障害が発生したとしても、
自社で対応することができず、ベンダーの対応待ちになってしまいます。
障害への対応スピードはベンダーによって差が出てしまいます。あらかじめ障害への対応体制などを聞いておくと良いでしょう。
中小企業におすすめのERPシステム
ここからは企業規模ごとにおすすめのERPシステムをご紹介します。
企業規模ごとに分ける理由は、中小企業と大企業では業務の形態も人数規模も違うので、必要となる機能や料金体系などに違いがあるためです。
まずは中小企業におすすめのERPシステムを7点厳選し、特徴や強み、費用感などさまざまな観点から比較していきます。
クラウドERP freee
特徴
freee株式会社が提供する「クラウドERP freee」は、広い業種で活用可能なERPです。
リアルタイムでの勤怠管理や経費精算・稟議を電子化(ペーパーレス)、経理・会計の業務フローを一元化など主にバックオフィスの業務を効率化するクラウドERPです。ベンチャー企業から大手企業まで幅広い企業規模から導入されており、実績も多数あります。
料金
必要な機能や利用人数によって選べる3つプランがあり、自社の課題や従業員数に合わせて導入することができます。
料金はプランによって変動するため、実際に問い合わせる必要があります。
マネーフォワード クラウドERP
特徴
株式会社マネーフォワードが提供する「Money forward クラウドERP」は、会計から人事労務までバックオフィス全体の業務を自動化するクラウドERPです。
財務・会計や経費精算、債権の請求から支払い、また勤怠管理など幅広い業務の効率化を進めてくれます。SalesforceやSmartHRなどの外部サービスとの連携も可能な点が特徴です。
強みは、クラウドERPの機能1つずつをサービスとして提供しており、1サービスから導入も可能になっているため、自社が必要としている機能のみ導入するといった目的に合わせた選択もできる点です。
また、自動でアップデートしてくれるので、煩雑な作業を行う必要がないのも、大きなメリットの1つです。
料金
料金体系は初期費用と月額費用、その他に追加オプションによって変動するため、実際に問い合わせる必要があります。
また、企業のフェーズに合わせた3つのパッケージプランもあります。
Smileworks(スマイルワークス)
特徴
株式会社スマイルワークスが提供する「スマイルワークス」は、財務会計、販売管理、給与計算などを一元管理できるクラウドERPです。
プロジェクト管理機能があり、プロジェクトごとの販売管理から在庫管理、仕入れ管理、経費管理などを一括で管理することが可能です。
アクセス権限を設定することが可能で、承認に関する申請などワークフローに沿った業務管理ができるのが特徴です。
料金
初期費用が3万円とお手頃な価格で、基本機能ごとに1万円、プラスのオプションそれぞれに価格設定がされているため、導入前に費用の見積もりがしやすく、透明化された料金体系が特徴的です。
TeamSpirit(チームスピリット)
特徴
株式会社チームスピリットが提供する「TeamSpirit」は、ミスや差し戻しを最小限に抑え、バックオフィス業務の工数を削減することができるクラウドERPです。
経費精算や工数管理、勤怠管理など、さまざまなデータを可視化し、組織全体を見える化し、社員の生産性を向上させます。また、企業固有のルールや規則をシステムに反映させることも可能です。
残業予測や工数オーバー予測機能があり、未然に超過を防止してくれるという特徴があります。
料金
料金体系としては、4つのパッケージプランがあり、それぞれ初期費用が異なります。また、使用する従業員数によって月額費用が変わる従量課金制を採用しています。詳しい価格に関してはお問い合わせください。
ALL-IN(オールイン)
特徴
株式会社エステイエスが提供する「ALL-IN」は、顧客管理(CRM)や営業支援(SFA)、人事労務、会計、販売、仕入、在庫管理など経営に必要な機能が充実しているクラウドERPです。
さまざまな数値を見える化し、管理画面で目標値との差分を確認することもでき、データを活用した経営を行うことができます。このようにデータを活用することで経営の属人化を防ぐこともできます。
また、サポートも料金に含まれているため、システムに関しての不明点やトラブルがあれば、対応してもらうことができます。
料金
料金体系は初期費用と1年間の利用料を払う形になっており、使用するユーザー数によって金額が異なります。詳しい価格に関してはお問い合わせください。
キャムマックス
特徴
株式会社キャムが提供する「キャムマックス」は、卸売業や製造業、小売業などの中小企業に特化したクラウドERPです。
キャムマックスはシステムによる効率化だけでなく、企業全体の業務効率化や生産性の向上を実現することができます。ECや卸、それぞれの店舗での受注や在庫を管理し、POSデータやECカート、EDIとの連携し、一元管理を可能にします。
業種に特化しているクラウドERPだからこそ、課題に直接アプローチすることができる機能が充実しており、経営の最適化を支援します。
料金
プランは1つのみで、初期費用と月額利用料のみで、オプションを追加する場合のみ別途料金が発生します。
月額利用料は利用するユーザー数によって変動するため、詳しい価格に関してはお問い合わせフォームからぜひ一度、ご相談ください。
大企業におすすめのERPシステム
ここからは、大企業におすすめのERPシステムをご紹介します。
中小企業と違い、大企業は従業員数が多いため、利用するユーザー数によって料金が変動しないこと、
また、上場企業も多いため、コンプライアンスを遵守できるか、グループ会社との連携が可能かなど、多種多様な要望に応えることができることを基準に厳選しました。
- HUE
- Microsoft Dynamics 365
HUE
特徴
株式会社ワークスアプリケーションズが提供する「HUE」は、製造業や商社卸売業、建設業など、さまざまな業種の課題を解決する多機能な国産ERPシステムです。
最大の特徴としては、追加費用なしでアドオンを追加したり、・カスタマイズをすることができるため、他のクラウドERPにはない強みを持っています。
ECサイトやBIツールなどの外部サービスとの連携も可能で、データを活用した社内DXを推進させることができます。
料金
料金体系に関してはWebサイトに記載がないため、問い合わせする必要があります。
Microsoft Dynamics 365
特徴
Microsoftが提供する「Dynamics 365」は購買管理、販売管理、財務管理はもちろん、営業活動(SFA)やマーケティング活動(CRM)など、幅広い業務を一元管理するクラウドERPシステムです。
Microsoft365の全てのシステムと連携が可能なため、業務で使用しているExcelなどとの連携が簡単に行えます。また、Webミーティング機能などもあり、コロナ禍によるリモートワークやテレワークにもマッチしたシステムとなっています。
料金
各サービスごとに料金が決まっており、サービスのライセンスを取得する必要があります。自社に必要な機能に絞ることで費用を最小限に抑えることも可能なので、詳しい価格に関してはお問い合わせください。
まとめ
今回の記事では、ERPの機能や歴史、最新のクラウドERP、企業規模ごとにおすすめのERPシステムをご紹介しました。
ERPを導入することで、企業における財務会計業務、人事業務、生産業務、販売業務、購買業務など様々な基幹となる業務を統合し、情報を一元管理し、業務の効率化を向上して、経営の最適化を目指しましょう。
ERPシステムによって機能や特徴・強み、料金プラン、サポート体制など違いがあるため、自社の課題に合わせてサービスを選びましょう。
たとえば、中小企業様向けのクラウドERP「キャムマックス」は、次世代クラウドERPという位置づけで、テレワーク化、DX化など、今の時代、さらにこれからの時代もずっとご利用いただけるERPです。
キャムマックスについて詳しくは、下記ページをご覧ください。
テレワーク化、DX化など、今の時代、さらにこれからの時代もずっとご利用頂けるERPです。
この記事を書いた人
下川 貴一朗
証券会社、外資・内資系コンサルティングファーム、プライベート・エクイティ・ファンドを経て、2020年10より取締役CFOとして参画。 マーケティング・営業活動強化のため新たにマーケティング部門を設立し、自ら責任者として精力的に活動している。