中小企業向けクラウドERP導入時のポイントを解説!
クラウドERP

中小企業向けクラウドERP導入時のポイントを解説!

ERPシステムを導入したいという中小企業も増えていますが、機能や費用も様々あり過ぎて選定に時間がかかってしまう場合があります。大企業と中小企業では解決するべき課題も異なるため、今回は中小企業向けクラウドERPの選び方をまとめました。

ERPとは?


ERPとは、英語のEnterprise Resource Planningを略したもので、人・モノ・金などの経営資源を効率的に活用させるシステムを表します。

従来バラバラに行われていた基幹業務を一か所にまとめて行うシステムです。

当初ERPは自社のサーバやコンピュータにインストールして使用するオンプレミス型が主流でしたが、近年は費用を抑えて導入しやすくなった中小企業向けクラウドERPが急増しています。


クラウドERPとは?


クラウドERPとは、クラウド上でサービスとして提供されているタイプのERPです。

ハードウェアの用意や、導入後の運用の負担がなく、初期費用やランニングコストを低く抑えられる点がメリットです。

【規模別】中小企業にクラウドERPが必要な理由


中小企業にクラウドERPが必要な理由


現在日本国内に存在する大企業は約0.3%で、残りの99%以上が中小企業で占められています。

中小企業が抱える課題を大きくまとめると以下の2点があげられます。


  • 人材不足
  • 生産性の低さ


しかしながら中小企業というくくりは範囲が広く、事業者によって規模も課題も異なります。

そこで事業者の規模別に抱える問題とその解決策から中小企業向けクラウドERPの必要性をより詳しく確認していきます。


小規模(従業員50名ほど)の場合


中小企業の中でも従業員が50名より少ない場合には、人材不足に悩まされていることが多く、特に管理者不足が深刻です。

ERPを導入することで管理者の負担が減り、本来の業務である経営理念の浸透や人材育成に時間をあてることができるようになります。


中規模(従業員100名~300名)の場合


中小企業の中でも従業員が100名を超える規模であれば、何らかの管理システムが導入されている場合も多くなってきます。

しかし、システムが各管理ごとにわかれているため横断的なデータの集計は別に行う必要があり、時間がかかります。

各部署のデータをまとめて管理するためにはクラウドERPの導入がおすすめです。


大規模(従業員300名以上)の場合


中小企業の中で従業員300名以上となるとそれなりに大企業に近い存在となります。したがって、何らかのERPシステムは導入済みということが多いでしょう。

しかし、ERPシステムでも従来のオンプレミス型の場合は自社内のサーバやコンピュータにインストールされているため、内容が古くなっている場合があります。

クラウドERPであれば常に最新の状態を保つことができるため、安心して使用することができます。

中小企業向けクラウドERPのタイプ


中小企業向けクラウドERPには、いくつかの種類があります。

ここでは、4つの観点から見た中小企業向けクラウドERPのタイプをご紹介いたします。


ERPの役割で分けた2タイプ


ERPが持つ役割によって、以下の2通りに分けることができます。


業務システムに近いタイプ


「ERPとは?」でご紹介した通り、ERPは全社で使用して社内のデータを集約し、一元管理しながら活用することで、経営資源を効率的に管理しながら、経営判断のスピード向上につなげることができます。


しかし、さまざまな理由から全社的な導入が難しく、一部の業務や部署を中心として業務システムに近い活用を行うケースもあります。

そのために提供されているタイプがこちらです。限られた業務範囲ではありますが、業務を効率化してくれ、蓄積されたデータを活用することが可能です。

範囲が限られている分、比較的、低コストで導入できます。


本来のERPの役割を果たすタイプ


全社で導入・活用して、ERP本来の目的である経営資源を効率的な活用を助けてくれるタイプです。

グループ企業まで広範囲に導入されるケースもあり、大企業向けに提供されていることが多いです。


ERPのカスタマイズ性で分けた2タイプ


自社の業務に合わせてカスタマイズすることが可能なタイプと、そうでないタイプがあります。


カスタマイズ性の高いスクラッチ


自社の業務や必要な機能に合わせて1からERPを構築するタイプです。

構築に時間と金銭コストがかかりますが、自社の希望をERPに多く取り入れられます。


汎用性の高いパッケージ


汎用性の高い仕様で作成された既成のパッケージのERPもあります。

大部分は、業務をERPに合わせる必要がありますが、部分的にカスタマイズ可能なものもあります。

短期間で低コストに導入できます。


また、すでに半分くらい出来上がっているERPを、ローコード開発ツールなどを利用してカスタマイズするタイプの、スクラッチ開発とパッケージの中間に位置するようなERPもあります。


ERPの利用形態で分けた2タイプ


利用形態で分けると、オンプレミス型とクラウド型があります。


オンプレミス型


自社にサーバーを置いて、運用も自社で行うのがオンプレミス型です。

初期費用がかかりますが、高セキュリティであるというメリットがあります。


クラウド型


ハードウェアを所有したり、運用に手間をかける必要がなく、ERPをサービスとして利用できるタイプがクラウド型です。

オンプレミス型に比べて低コストで利用できます。


利用業界で分けた2タイプ


ERPは、ユーザー企業の業界を問わず、広く利用されていますが、特定の業界向けに提供されているものと、そうでないものがあります。


特定の業界に特化したタイプ


たとえば、建設業向けや、小売店向け、食品業界向けなど、特定の業界に特化して提供されているERPがこちらのタイプです。

業界特有の商習慣や項目などが反映されているため、自社の所属する業界に特化したERPが提供されていれば、まずは、それから検討をスタートすると良いでしょう。


【h4】業界を問わずに使えるタイプ


特定の業界での利用を前提とせず、汎用性の高い機能を備えたものがこちらのタイプです。

比較的、導入事例が多い点が強みです。

中小企業がクラウドERPを導入するメリット


では、中小企業がクラウドERPを導入すると、どのようなメリットを得られるのでしょうか?

大きく、以下の5点が期待できます。


業務効率化・生産性向上


ERPを活用すれば、それまでは各部門・各業務でバラバラに使われていた業務システムをまとめることができます。これにより、社内の情報を一元管理できるようになるため、データ入力やデータ管理にまつわる業務を中心に、業務効率化につながります。


各種データの確認もERPにアクセスすれば、いつでも最新の情報を参照することが可能になるため、その点でも効率的です。


業務効率化を図れた分、空いた手や時間をほかのもっと重要な業務に回すことができ、生産性向上にもつながります。


経営判断のスピード向上


ERPを正しく活用できれば、本来の目的である経営資源の効率化を実現できます。

一ヵ所に集められた社内のあらゆる最新データを経営判断に利用できるようになるため、より素早く正確な意思決定が可能になるでしょう。


コスト削減


ERPによって、社内のすべての経営資源を掌握できるようになれば、最適化することで無駄をなくし、コストを削減できます。

また、上記のように、ERPの導入によって業務効率化を実現できれば、人的コストの削減にもつながります。


データの一元管理・活用


「業務効率化・生産性向上」でもお伝えしたように、社内のあらゆるデータをERPに集約することで、データを一元管理できるようになります。

その結果、経営層を始め、社内のさまざまな部門で、信頼性の高い最新データを利活用できるようになります。


内部統制の強化


多くのERPシステムでは、ユーザーの操作履歴がログとして残ります。

このため、不審な操作や不正なデータの入出力を抑制することが可能です。

データの改ざんや情報漏えいなどが起こりにくくなり、内部統制の強化に貢献します。

中小企業向けクラウドERPを選ぶポイント

中小企業向けクラウドERPを選ぶポイント




中小企業向けクラウドERPを導入する際に比較検討するべきポイントを見ていきます。


自社の事業規模にあっているか


同じ中小企業でも事業の規模によって抱える課題は様々です。中小企業向けクラウドERPを導入することでどのような課題を解決したいのかを念頭に選択していく必要があるでしょう。

それらを考慮せずに大企業向けのERPを導入しても活用しきれない可能性が高くなります。


自社業務に必要な機能があるか


中小企業向けクラウドERPでも備わっている機能は様々です。

生産、販売、会計などの管理業務の中で自社に必要な機能が含まれているかどうかを一覧にしてみるのも一つの方法です。

仮に必要な管理業務が含まれている場合でも、細分化すると各ベンダーによって違いがあるため注意が必要です。


導入コストが効果に見合うか


中小企業向けクラウドERPは初期費用が抑えられるというのが大きな特徴でもありますが、気を付けたいのが料金体系です。

システムによっては初期費用が無料でも、オプションやカスタマイズに追加費用がかかることもあるため、必要な機能をすべて合わせた合計金額で比較しなければなりません。


サポート体制は充実しているか


導入時の各種設定や、従業員への操作講習など、導入時に自社の担当者だけで必要なタスクをこなすのは負担が大きいものがあります。ERPを導入するのが初めてであれば、なおさらです。さらに、使用中の不具合や、疑問などにも対応する必要があります。ERPベンダーが提供するサポート体制が充実しているかどうかをチェックしておきましょう。


また、ERPは、導入後、中長期にわたって利用し続けることになるため、機能追加やアップデートなどが必要になります。運用面でもサポートしてくれるところを選びましょう。


カスタマイズ性は高いか


海外では、ERPの仕様にユーザーが業務を合わせて使うというのが一般的ですが、日本では、多くの企業が業務に合うようにカスタマイズを実施します。カスタマイズの自由度はどのくらい高いのかを確認しておきましょう。

カスタマイズにかかる費用についても、併せてチェックしておく必要があるでしょう。

中小企業向けクラウドERPのおすすめ5選


中小企業向けクラウドERPの中でもおすすめのシステムを厳選してご紹介します。


キャムマックス


キャムマックスは中小企業のために作られたクラウドERPです。社内の専任担当者不在でも活用できるバックオフィスのフルカバーシステムにもかかわらず、月額7万円からという価格で安心です。

価格 初期費用 月額1か月利用料
月額利用料 基本料金5万円+ライセンス利用料2万円(1ライセンス)
※1ライセンスにつき5アカウント分のID発行
オプション利用の場合オプション費用
基本機能 販売管理購買管理在庫管理財務会計
ECカート・モール・WMS・POSなどとの連携
導入形式 クラウド



マネーフォワード クラウドERP


クラウドERPの中でも会計や給与計算など労務に舵を切った機能が多いシステムです。従来のマネーフォワードソフトを組み合わせてパッケージとして使用するのが特徴となっており、使用する機能や数によって利用価格が異なります。

価格 初期費用+月額費用+その他オプション(要見積)
基本機能 財務会計・給与計算
導入形式 クラウド



クラウドERP freee


会計ソフトでおなじみのfreeeが自社の業務効率化に使用したことで知られるクラウドERPです。会計や人事などのバックオフィスに特化した内容の既存ソフトを目的に応じて組み合わせることができます。

価格 要問合せ
基本機能 財務会計・給与計算
導入形式 クラウド



GEN


メーカー、アパレル、商社、ITサービス、食品・化粧品製造業、工場、クリエイティブと7つの業種別にパッケージが用意されているクラウドERPです。WindowsとMacどちらでも使用可能なのが特徴で、クリエイティブなユーザーに支持されています。

価格 要問合せ
参考価格: 月額料金 1ユーザー23,500円~
基本機能 生産管理・販売管理・在庫管理
顧客管理・会計管理
導入形式 クラウド



SAP Business ByDesign


ERP先駆者とも言えるSAP社の中小企業向けクラウドシステムです。従来のSAPによる大企業向けERPをクラウド化により導入時間短縮と費用削減を目的として中堅・中小企業向けに作られました。海外展開を行うグローバル企業には特におすすめです。

価格 カスタム価格(要見積)
基本機能 生産管理、販売管理、購買管理、在庫管理、財務会計
導入形式 クラウド



中小企業向けのクラウドERPについては、下記の記事もご覧ください。


【関連記事】

【中小企業向け】クラウドERP10選を徹底比較!選定ポイントや導入メリット解説


中小企業向けERPならキャムマックスがおすすめ



ERPの導入を考えた時、あまりに費用が高くて驚いたという声もよく聞きます。

しかし実際は、中小企業向けのクラウドERPは手軽に導入できるのが特徴とも言えるため、それほど高いものではありません。

キャムマックスは元々中小企業向けに作られたERPですから、幅広い業種に必要な機能が含まれています。

中小企業様に置かれましてはぜひ一度キャムマックスを体験いただき、導入のメリットを感じていただきたいです。

キャムマックスについて詳しく知りたいかたはこちら

この記事を書いた人

ライター
株式会社キャム 取締役COO

下川 貴一朗

証券会社、外資・内資系コンサルティングファーム、プライベート・エクイティ・ファンドを経て、2020年10月より取締役CFOとして参画。 マーケティング・営業活動強化のため新たにマーケティング部門を設立し、自ら責任者として精力的に活動している。

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